ヒューベリオンさんのチタンマフラー装着記




排気チューンで最も効果が高いのがセンターパイプまで含めたマフラー交換。
しかしセンターパイプまで手を入れた場合、抜けが良くなる分、トルクの減少という
リスクを伴うのと自然、どうしても排気音が大きくなってしまう為、これまで出口のみの
インパル・ブラストマフラーまでに排気関係は留めていました。

初めてアルロイテを訪れた際に社長より「出口だけは意味ないぞ。トルクを増加させ、
排気音を押さえつつも抜けを重視したチタンマフラーを作ってやるからやらないか?
」と言われて以来、ネタとしてずっと温めてきたワンオフ・チタンマフラーの作成を今
回、お願いして作ってもらいました。

テールエンドやサブタイコは部品として出来上がっているものを使っていますが、そ
れ以外のパイピングやトルクを増加させる工夫は全くのショップオリジナル。
まさにワンオフと呼ぶにふさわしいものとなりました。
いかに曲げを少なく、ストレートに作り上げるかがマフラー作りの肝ですが、プレは床
下にかなり自由度があった為、リアシャーシがリジッド式でなければ完全にストレート
で作れたのでは?と思えるほどで、キャタライザー(触媒)からテールエンドまで曲げ
はわずか3箇所というほぼ理想的なマフラーが出来上がりました。
今回のチューンではキャタライザー(触媒)も効果倍増を狙ってショップオリジナルの
スポーツキャタライザーに交換しています。

以下は純正との比較と出来上がるまでの過程を記録した画像です。
重量比にして半分以下という超軽量マフラーができあがるまでをご覧下さい。



チタンマフラーを組む前の状態です。
テールエンドはインパル・ブラストマフラー。
センターパイプは純正です。ブラストマフラーを含め、
やたらと無駄な曲げ部分が多く、パイプも細い為、抜
けに関してはマイナス部分が多い作りです。
取り外した純正センターパイプです。
消音の為に大きく取られたサブタイコに加え、あまり深
い意味はなさそうな曲げが何箇所もある為、排気効率
に関してはお義理にも良いとは言えません。
純正のキャタライザー、いわゆる触媒です。
重さはプレの場合、スポーツキャタより若干重い程度
でしたが、中の構造は抜けがよさそうな感じはしないも
のでした。
ご存知、インパルのブラストマフラーです。
ステン磨きでテールエンド105φ。
適度なスポーツサウンドを奏でますが、重さはチタン
と比べてしまうと、さすがに軽いと言える重さではあり
ませんでした。
フルチタンのテールエンドです。
内部のパイピングは70φ、出口の径は115φです。
出口径が大きく、形状が砲弾型なので迫力十分です。
圧倒的な軽さを誇ります。
フルチタンのサブタイコです。
静粛性とトルクを重視して通常、1つのところを2基が
けとしました。
内部には抜けを最重要視しつつも、トルクを落さない
という社長独自の工夫が施されています。
ショップオリジナルのスポーツキャタライザーです。
純正の触媒は耐久性を考えて内部にセラミックを使って
いる場合が多く、自然重量が重くなりますが、スポーツタ
イプはメタルを使っているため、重量が軽くなり、内部も
抜けを十分考慮した作りになっています。
気になる耐久性と車検は、全く問題ありません。
スポーツキャタの内部です。この網の目のような部分の
隙間から排気が通る際に、排気に含まれる有害物質を
化学反応で無害なものに変化させています。
純正との違いはこの網の目の細かさ。スポーツキャタは
かなりゆとりをもった作りですが、純正はセラミック製で割
れやすい為、強度を確保すべく目が必要以上に細かい
ので、この差が抜けに大きく影響してきます。
チタンマフラーのメイン部分となるパイプです。
一番手前の青いビニールに包まれたパイプが80φ。
他は70φです。使用したのは70φで、80φは使って
いません。
このパイプ、恐ろしく軽く、この長さで重さは2kgあるかど
うか程度の重量です。
先ほどのパイプをこのカッターで使用する長さにカットして
センターパイプを作成していきます。
こうして見るとまさに1から作ると言った感じで、ワンオフと呼
ぶにふさわしいです。
チタンは超硬質の金属の為、曲げるのはほぼ不可能。
では曲げの部分はどうやって作るのかと言うと、このようにわ
ざと角度をつけてパイプをカットし、溶接により繋ぎ合わせ
て曲げ部分を作成します。
ズレて隙間ができないように溶接しなければならず、かなり
の熟練と高度なテクニックを必要とします。
サブタイコからテールエンドに至るフランジまでのセンター
パイプ全容です。ご覧の通り曲げは後輪のリジットから逃
げる部分のみで他は完全にストレートです。曲げも極力緩
やかに作成することで、排気効率を高める工夫をしてありま
す。
防護面を被って作業中の人物が社長。
ただ今サブタイコの本溶接作業中!
取付け用の掛台(もちろんチタン製!)の仮溶接も終わって
あとは取付け待ち状態のテールエンド。
形状も砲弾型で迫力十分です。
この後、出口付近をあのチタンの怪しげな焼き色に仕上げて
もらいました。
取付け掛台を本溶接中の社長。
取付けた状態で最後の接合部溶接を行なうことにより、
走行中の振動に溶接部が外れないようにします。
真下から撮影したキャタライザー〜サブタイコ〜
センターパイプ〜テールエンド。縦方向に対しては
曲げがほとんどなく、ほぼ真っ直ぐなのがわかります。
こちら横方向から全体を捉えたもの。
リアシャーシのリジットを避ける曲げがある以外は
横方向も真っ直ぐに作られています。
縦方向と合わせ、かなり理想的な取り回しと言えます。
リアはチタンの焼け色も合わさって、
かなりの迫力になりました。
狙ったわけではありませんが、紫の焼け色が
バンパーに反射して余計に怪しげな雰囲気を
醸し出しています^^;。



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